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評価法 実践的評価法 「脊椎3」

 
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  実践的評価法 「脊椎3」

   
評価法 脊椎3 
  
   
● 可動域テスト-伸展
   評価法 可動域テスト 伸展
   伏臥位にして棘突起を直接押圧する。L5の棘突起をベッドに押し付けるように下方向へ向け
   て押します。
   押して反応がないかあるいは可動性が高すぎて腰が柔らかくなり過ぎていないか。
   また、痛みを感じる場合は椎間板に問題があると考えられる。※腰椎の安定性を調べる。   

   
● 可動域テスト-回旋
   評価法 可動域テスト 回旋

   棘突起の横に拇指を当てその横を少しだけ押す。棘突起を横方向へ向けて押す。
   L4,L5それぞれの椎骨に十分な可動性はあるか、椎骨どうしの結びつきがきつ過ぎないか、
   痛みはあるかどうか。
   痛い場合はどんな時に痛むのかも確認する。
   触れただけで痛むのは軟部組織が炎症を起こしている可能性がある。
   椎骨を動かして痛みを感じる場合、椎間板に問題があるか、椎間関節に炎症があると考えられる。

   次は患者に向かって左方向へ押す。拇指あるいは他の指を棘突起の反対側に置き、反対方向へ向
   けて押し椎骨を回旋させる。
   L5の横突起を触知したら左右のどちらかを静かに押し十分な可動性があるか、痛みはないかを
   確認すること。

   
● 胸椎スプリングテスト
   評価法 胸椎スプリングテスト

   胸椎の上に手の平を載せ、小指側の小指球の部分で棘突起を押す。
   痛みはないか、それぞれの椎骨によって可動性に違いはないかを確認する。
   椎間関節が硬い場合はよく動かし、筋力低下の見られる領域は周囲の筋肉を鍛えるなど、症状に
   よって治療法を変える必要がある。

   
● 仙腸関節スプリングテスト
   評価法 仙腸関節スプリングテスト

   仙骨は腰椎の下に位置し腰椎の土台になっています。
   仙骨を垂直方向に向けて押し、仙腸関節とL5とS1の間の椎間関節に圧力をかける、左右それ
   ぞれ押す。それによって痛みが引き起こされる場合は仙腸関節に問題があるか、L5に問題があ
   るかあるいはL5とS1の椎間板に問題があると考えられます。

   
● 大腿神経テスト
   腰神経に神経テストを行います。
   対象:L2、3、4
   伏臥位にして足を持ち上げて、膝を曲げる。患者のL2、L3、4に神経根に障害がある場合や
   大腿神経にトラブルがある場合は膝を曲げた時に大腿部の前面と側面に痛みを引き起こす。
   反対側も同様にテストし、神経の炎症を示唆する大腿部前面の緊張や脚部のしびれ、疼く様な痛み、
   燃えるような痛みなどがないか観察すること。
   L3-L4椎間板ヘルニアを代表とする上位腰椎間板ヘルニアを示唆する。

   
● 椎骨の位置
   椎骨の位置の変化は関節にストレスを与え、筋肉や靭帯を引き伸ばす。
   その結果、組織に炎症が起き、痛みや組織の更なる疾患や炎症を引き起こし、それがまた更なる痛
   みを引き起こすという悪循環に陥る。

   腰椎の関節機能障害あるいは椎骨の変位を検査、観察する。
   上後腸骨棘から斜め45度上に指を動かすと溝が触知でき、そこがL5の横突起です。
   拇指で横突起に触れると左右で高低差がある場合があります。
   このようにして下から上へ順番に脊椎を触診していく。

   L5の横突起に左右の高低差があり、右手の拇指の方が左手の拇指が高い位置にある場合、L5の
   椎骨が回旋している。
   同じように下から上へ向けて触診する。次に位置を再確認するために患者に肘をついて上体を起こし
   背筋を伸ばしてもらう。
   椎骨の位置を確認する。L5の椎骨を見つけ、指で横突起に触れ下から順番に触診していく。

   左右の横突起が水平になっている場合は椎骨の並びに異常はない。
   後屈している時は椎骨が安定している。
   前屈しているときや普通にしている時は椎骨が回旋しやすい。
   後屈させると椎骨は水平で左右対称になる。
   後屈位の方が安定するため椎骨自体が伸展する。
   肘を立てている時には機能障害や位置の変化は見られない。
   患者が後屈をすると椎骨は伸展する。
   後屈することによって横突起が水平になり、右の椎間関節が伸展した状態で固定されている。

   横突起が水平にならない場合は、何らかの問題で左の椎間関節が屈曲した状態で固定されて
   しまう。このような症状のある患者にはストレッチが効果的です。
   椎骨が伸展している場合は屈曲しない状態にある椎骨の可動性を向上させればいいのです。
   椎骨が右に回旋している場合は患者を前屈姿勢にして左方向へ回旋させる。

   関節の位置を正しく評価することで必要なストレッチや可動性を高めるべき関節の見極めが
   できます。
   位置の評価はほかの腰椎の椎骨にも胸椎の椎骨にも応用することができます。
   どこに障害があるのか見極める時にも非常に有効な手段である。

   腰椎の関節の機能障害や椎骨の並びの異常は痛みを引き起こしたり、脊柱起立筋にスパズムを
   引き起こしたり、あるいは臀部に関連痛をもたらしたりする。
   しかし、腰椎の関節障害が膝から下の領域に関連痛をもたらすことはほとんどない。

   痛みやしびれが膝から下にある場合はそれは神経障害によるものであり、痛みやしびれが膝か
   ら上にある場合は関節の機能障害が原因である。


   次は 評価法の実際 「脊椎4」
 
                                 
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