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評価法 実践的評価法 「骨盤」

 
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  実践的評価法 「骨盤」

  
評価法 骨盤 

     


   
股関節
   立位での観察
   
対称性と萎縮の観察
   1.立位で静止状態と歩行状態を観察します。
   患者さんに立って頂いて最初は正面から観察します。
   しかし、人は何気ない立つことすら、人からいわれますとぎこちない立ち方になる
   ことが多いのです。
   目をつむってもらい1分位足踏みをしてもらって下さい。その時にも全身を観察して下さい。

   下腹部から腰、大腿部の付け根にかけての体のラインの対称性を観察します。
   左右対称になっているか。

   股関節周辺の筋に萎縮がある場合には、それらの筋に筋力の低下が考えられる。
   また高さが対称でない場合には左右に脚長差があると考えられる。

   
上前腸骨棘(略称:ASIS)と腸骨稜の触診

   腸骨稜と上前腸骨棘(ASIS)の高さを見て下さい。
     
  
      ① 右足が短い         ② 骨盤の傾斜か、横に捻れている
   
   
   
上前腸骨棘を触診し、高さが同じか、腸骨稜の高さも確認します。
   例:①右の上前腸骨棘が低い位置にあり、腸骨稜も右の方が低い位置にあれば、
   右の方の足が左側の足よりも短い。
   例:②腸骨稜の高さが左右同じで上前腸骨棘の高さが左右で違う場合、
   骨盤が傾斜しているか横に捻れており仙腸関節に問題がある可能性がある。
   
   出典:図版(医道の日本社「クリニカルマッサージ」より改変)
   
   
上後腸骨棘(略称:PSIS)の触診
   まず、水平かどうか確認して下さい。
   左右どちらかが前傾している場合は同側の拇指が高い位置に来ます。

   次はどちらかの拇指が高い位置になった場合は前屈してもらいます。
   すると不具合のある方が先に屈曲します。この症状は左右どちらかの仙腸関節の
   可動性が低下していることによって起こります。
   理由は仙腸関節の可動性が低いと前傾した時に引っ張られてしまうからです。
   機能不全、仙腸関節の低下が考えられます。

   
背面の均整の観察

   次に患者さんの横に立ち、斜め後ろから骨盤に前傾や後傾がないか確認し、
   次は前後に動かして痛みや違和感がないか。
   前傾の場合:背中の硬さ、ハムストリングを含む股関節屈筋群に硬さがある。
   後方の場合:膝関節に問題があるか股関節が硬いかあるいは痛みにより平背している。

   腰椎から仙骨につながる背中のラインも観察し脊柱前弯症がないかなど確認する。
   次に楽な姿勢をとってもらい骨盤の傾斜を観察する。

   腰の側面のラインを触診すると中殿筋や腸脛靱帯に硬さが見られることがある。
   大腿部側面にうねりがあれば筋肉が緊張していることが考えられる。

   臀部の筋肉の輪郭も観察し、小さい方には筋の萎縮や筋力の低下が疑われる。


  


   次は 評価法の実際 「骨盤 2」
 

                                  
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